重陽節
祭りの日付と習慣
重陽節は旧暦9月9日に行われます。普通話では Chongyang Jie(重阳节)といい、香港では広東語の Chung Yeung という名が広く使われています。重陽は「陽が重なる」という意味です。伝統的な数の象徴では奇数を陽に分類するため、二つの9がこの日の名になっています。
高い所に登ること、菊を楽しむこと、祖先をしのぶことは、この機会のよく知られた表現です。秋の行楽として丘を歩いたり、見晴らしのよい高所に集まったりします。香港では祖先の墓参りも目立ち、追悼と野外での時間が、同じ季節の中にあります。
高所に登ることを説明する有名な物語は、梁代の怪異譚集、呉均の『続斉諧記』に見られます。桓景は師の費長房から、9月9日に災いが訪れると警告されます。言われたとおり、芳香のある植物の茱萸(zhuyu)を入れた赤い袋を携え、菊の酒を飲みながら、家族を連れて高所に登ります。帰ってみると、飼っていた動物たちが自分たちの身代わりに死んでいました。この災厄よけの伝説は、いくつかの祭りの習慣を、家族が危険を免れる一つの物語にまとめています。
菊、菓子、長寿
菊は、この秋の祭りを特徴づける花です。北宋の都では、酒を出す店が入り口を菊で飾り、人々は都の外へ出て高い所で宴を開きました。小さな色旗や果物、木の実を載せた蒸し菓子を、贈り物として交換しました。花、行楽、食べ物が、共有する季節の祝いを形づくっていました。
菓子は、言葉の響きによって高所に登ることと結びつきます。普通話では、菓子の「糕」を表す gao が、高いという意味の gao と同じ音です。そのため、菓子を分け合うことは、高所に登る習慣を思い起こすと同時に、向上への願いを表すこともできます。菊の酒は長寿と結びつき、花そのものも祭りの飾りに使われます。
年長者への敬意は、現代の重陽の大きなテーマです。年長者を訪ね、ともに食事をし、出掛けることによって、毎年の日付に家族への関心が与えられます。長寿への願いは、一緒に時間を過ごし、家庭や共同体における上の世代の位置を認める機会になります。
祖先をしのぶ集まり
重陽を墓参りの機会とする地域では、家族が埋葬場所を手入れし、亡き親族に供え物をします。親族一同や宗族が共同の訪問を計画し、その後で食べ物を分け合うこともあります。こうした集まりは、今は同じ地域や村に住んでいない人々を結びつけることができます。
この追悼は季節に結びつくもので、一人の命日に合わせるものではありません。親族が何世代も一緒に敬い、家族関係や埋葬場所についての知識を伝える機会になります。高所に登ること、生者への心配り、死者の追悼は、共同体ごとに異なる重点を重陽に与えています。