羌族の新年とその独自の伝統
羌族の新年
羌族の新年は、四川省の羌族(チャン族)の人々が収穫の時期に行う祝いです。慣習上の日付は旧暦10月1日で、1月の春節より数か月早く訪れます。豊かさに感謝し、祖先を敬い、自然界との関係を新たにすることが、この新年ならではの意味を生みます。山々への敬意とともに、家族や村の調和を祈ります。
祭りは、四川省の茂県、汶川、理県、松潘、北川などの地域で祝われます。祝いは一般に3~5日間続きます。リマイ(Rimai)は羌語の名称の転写の一つですが、名前、時期、儀礼の細部は村によって異なってきました。
旧暦10月は、中国の太陰太陽暦の月です。グレゴリオ暦の10月ではなく、2026年の初日は11月9日に当たります。よく知られる10月の日付は、1980年代以降の祭りの復興の中で、より広く統一されるようになりました。それ以前の村の行事は、作物が実り、収穫される時期との関係などから、異なる地域の日程に従うこともありました。
儀礼と集まり
羌族の儀礼の専門家である釈比(shibi)は、宗教儀礼を導き、唱え言やその手順に関する知識を伝えます。山での儀礼では、収穫に感謝し、来る年の加護を求めます。山にヤギを供えることもあります。羊皮の太鼓、叙事詩の朗唱、歌、踊りは、信仰と、受け継がれた物語の伝承を結びつけます。
祭りの場は、聖なる自然の場所、共同の集会の場、家庭の間を移ります。山での儀礼は、村とそれを守る力との関係に関わります。共同の祝いは、衣装、踊り、食べ物を通じて家々を結びつけます。夜の家庭での祭祀では、家の神々、炉、共にする食事へと行事の場が戻ります。
| 場所・場面 | 特徴的な行為 | 中心となる関係 |
|---|---|---|
| 山での儀礼 | 釈比が導く供え物と祈り | 村とその聖なる自然の場所 |
| 共同の集まり | 歌、踊り、飲食の分かち合い | 家庭や世代を超えた参加 |
| 家庭の行事 | 家の供え物と夜の食事 | 家族の関係と家の加護 |
皆で輪になって踊るサラン(salang)には、さまざまな年齢の人が加わります。穀物の酒のかめを開け、食べ物を分け合うことも、家々の交流の機会となります。村人は儀礼に参列するだけでなく、食料や労力を提供します。
祭りの独自性
2008年の汶川地震は、村々、儀礼の場、祭具に被害を与え、伝統の知識を担う人々の命を奪いました。再建と伝承の再開は、祭りの存続と切り離せないものになりました。羌族の新年は2009年にユネスコの緊急保護一覧表に記載され、2024年に代表一覧表へ移されました。
現代の実践には、大規模な公共の祝いと村の儀礼があります。町の催しには複数の地域の芸能が集まる一方、村の儀礼には固有の祭壇、唱え言、各家庭の役割が保たれます。移住、観光、公共の文化事業は、人々が集まる場所や儀礼の見せ方を変えてきました。儀礼の専門家、家族、踊り手が続ける営みが、こうした異なる場を、収穫への感謝と地域の暮らしという祭りの意味につなぎとめています。