納音と三十の二組一対の分類
二組ずつにまとめる分類
納音は、干と支の完全な組み合わせを分類します。干支の周期の六十組を、隣り合う二組ずつ、三十の対にまとめます。1–2番目は同じ名、3–4番目は別の名という具合です。甲子と乙丑には、ともに海の中の金を表す海中金が配されます。各名称は、一つのイメージと五行の一つを組み合わせています。
この参照方法は、年・月・日・時の干支に適用できます。まず干支を確定し、それから表の中で探します。同じ行にある二つの干支には、同じ納音の名が配されます。
納音は、歴史的に音楽理論と関係があります。沈括は『夢渓筆談』の音楽を扱う部分で、六十の干支を十二の音高の基準と五つの音に結び付けています。その説明では、甲子と乙丑を金に対応させています。この音楽的な枠組みが干支の周期を五行に結び付け、以下の名称が、それぞれの二組一対の分類に、特徴的な物質や景観のイメージを与えています。
三十の名称
各行は、六十干支の周期で隣り合う二つの位置を扱います。名称の説明には、中国語の名も添えています。英語の「Spring water」は泉の水を指し、季節の春に関わる水ではありません。英語でMetalと訳す五行の金は、黄金のイメージにも現れます。
| 周期内の位置 | 干支の組み合わせ | 納音 | 中国語名 |
|---|---|---|---|
| 1–2 | 甲子/乙丑 | 海中金(海の中の金) | 海中金 |
| 3–4 | 丙寅/丁卯 | 炉中火(炉の中の火) | 炉中火 |
| 5–6 | 戊辰/己巳 | 大林木(大きな林の木) | 大林木 |
| 7–8 | 庚午/辛未 | 路傍土(道端の土) | 路旁土 |
| 9–10 | 壬申/癸酉 | 剣鋒金(剣の刃の金) | 剑锋金 |
| 11–12 | 甲戌/乙亥 | 山頭火(山頂の火) | 山头火 |
| 13–14 | 丙子/丁丑 | 澗下水(谷間の水) | 涧下水 |
| 15–16 | 戊寅/己卯 | 城頭土(城壁の土) | 城头土 |
| 17–18 | 庚辰/辛巳 | 白蝋金(白い蝋の金) | 白蜡金 |
| 19–20 | 壬午/癸未 | 楊柳木(柳の木) | 杨柳木 |
| 21–22 | 甲申/乙酉 | 泉中水(泉の水) | 泉中水 |
| 23–24 | 丙戌/丁亥 | 屋上土(屋根の上の土) | 屋上土 |
| 25–26 | 戊子/己丑 | 霹靂火(雷の火) | 霹雳火 |
| 27–28 | 庚寅/辛卯 | 松柏木(松とヒノキ類の木) | 松柏木 |
| 29–30 | 壬辰/癸巳 | 長流水(流れ続ける水) | 长流水 |
| 31–32 | 甲午/乙未 | 沙中金(砂の中の金) | 沙中金 |
| 33–34 | 丙申/丁酉 | 山下火(山の下の火) | 山下火 |
| 35–36 | 戊戌/己亥 | 平地木(平野の木) | 平地木 |
| 37–38 | 庚子/辛丑 | 壁上土(壁の上の土) | 壁上土 |
| 39–40 | 壬寅/癸卯 | 金箔金(金箔の金) | 金箔金 |
| 41–42 | 甲辰/乙巳 | 覆灯火(灯明の火) | 覆灯火 |
| 43–44 | 丙午/丁未 | 天河水(天の川の水) | 天河水 |
| 45–46 | 戊申/己酉 | 大駅土(大きな宿駅の土) | 大驿土 |
| 47–48 | 庚戌/辛亥 | 釵釧金(かんざしと腕輪の金) | 钗钏金 |
| 49–50 | 壬子/癸丑 | 桑柘木(桑の木) | 桑柘木 |
| 51–52 | 甲寅/乙卯 | 大渓水(大きな谷川の水) | 大溪水 |
| 53–54 | 丙辰/丁巳 | 沙中土(砂まじりの土) | 沙中土 |
| 55–56 | 戊午/己未 | 天上火(天空の火) | 天上火 |
| 57–58 | 庚申/辛酉 | 石榴木(ザクロの木) | 石榴木 |
| 59–60 | 壬戌/癸亥 | 大海水(大海の水) | 大海水 |
この対応では、五行のそれぞれに六つの名前付き分類があり、六十の位置のうち十二を占めます。
「元素」という訳語が指す異なるもの
干の五行と、組み合わせ全体の納音は、異なる分類です。甲と乙は木の干ですが、甲子と乙丑の納音は海中金です。甲辰も甲で始まりますが、その納音は灯明の火を表す覆灯火です。最初の一字の五行だけでは、干支全体の納音は決まりません。
納音の記載だけでは、日付の大部分も特定できません。海中金は一つではなく二つの位置を示し、その位置は複数の時間単位で繰り返します。暦の記載には、なお年・月・日・時の文脈が必要です。
四柱による出生の命式では、納音の表示は、それを求めた元の柱に添えるものです。年の分類で、月・日・時の分類を代用することはできません。